マルチ商法、MLM自体は理論的には
確かに口コミでビジネス展開する素晴らしい
ビジネスモデルで、
何の商売をするにしても確実に構図は
同じになります。
口コミで広げて、広げてくれた人には
報酬を支払うとか本当に普通に理想形と
言えるものです。
ただしビジネスとしても見せ方や、
普通の一般人を巻き込むビジネス
なので、強度な洗脳が必要となります。
さらに、勧誘者のほとんどがビジネスの
ビの字も知らない一般人ですから尚更
うまく回っていくわけがありません。
今回は勧誘者もろとも借金を抱えてしまった
悲しい結末となっていますが、勧誘方法と
してはかなり王道パターンです。
【実例体験談】高校時代の友人からの誘いで始めた結果、残ったのは大きな借金
自分が２１歳の時に、突然高校時代の
友人から電話がありました。
その友人とは当時は一番仲が良く、
卒業してからはほとんど付き合いはなく、
お互いの携帯電話の番号も知らずの
関係でしたが、
自分は当時まだ実家暮らしで、出かけて
帰って来たら親から高校時代の○○君から
電話があったよ！
と控えていた電話番号を渡されました。
折り返しかけてみると、その時はマルチの
勧誘の話は一切無く、近々会えないか？
と言うものでした。
自分的には、高校時代の一番の友人だし、
まさかそんな勧誘とは思わず、何かあった
のかなぁと思う程度で、会いに行きました。
当日友人は高校時代とは随分と感じが
変わっていて、食事代も出してくれて太っ腹でした。
食事をしながらの会話で、やたらと友人は
自分の事を根掘り葉掘り聞いて来るのです。
今の仕事の事や、今の自分の友人関係の事など・・
自分としても何を疑う事もなく、ありのままを
答えていたわけですが、一通り話した後に
「俺と一緒に組んで仕事しないか？」
と言い出しました。
突然の事で拍子抜けしましたが、詳しく話しを
聞いてみれば、内容は
友達２人にこの話を教えてあげるだけで良いんだよ！
と言うのです。
今考えてみれば、王道中の王道の話ですね！
当時まだ世間知らずの自分は、マルチ商法、
MLM、ねずみ講などの事は全く知識が無く、
高額の物を買わされるとも思わずに、
簡単だしそれで金になるんだったらと思い、
友人からの誘いに乗りました。
すると後日、その友人の上司の様な
存在の人と友人と自分の３人で会う事になり、
さらに詳しい説明をされました。
そこに用意されていたパンフレットの中から
一つ商品を購入しなければ会員にはなれず、
活動が出来ないと言われ商品を選ぼうと
パンフレットを見た所、何故か指輪、化粧品、
健康食品等ばかりで、いすれにしても５０万円と
高額な物ばかりでした。
ちょっと引き気味の自分に追い打ちを
かけるかの様に、ローンで購入出来るから
月々の支払いは１万円程度だし、仕事を
始める為の初期投資と思ってくれれば良いと。
でもあっと言う間に、元は取れて今の給料の
倍は稼げると良い事並び立てられ、雰囲気に
飲まれ、信用出来ない友人では無いので、
契約書にサインをして活動を開始しました。
それからというもの朝から晩まで勧誘したり、
宗教じみたセミナーに出たり、グループ毎の
ミーティングに出たりと、労力だけはかなりのもので、
それまでしていた仕事は辞めざるを得ませんでした。
すると収入が無くなり、まだこのマルチでも
収入は得られませんので、
友人共々消費者金融で借金をする羽目に！
その後半年程、借金した金で生活しながら
続けましたが、思う様な収入は得られず
辞める事にしました。
噂によれば、その友人も自分が辞めた直後に
辞めたらしく、以降は一切連絡を取っていません。
友人と自分、自分が勧誘した友人、みんな
バラバラになってしまいました。
人間関係は壊れるし、借金まで背負う事になり、
自分の人生唯一の汚点
だと思っています。
この勧誘のケースについて
今回は絵に描いたような勧誘の
王道パターンです。
ただ、内容を勧誘者は自ら、
自分の言葉でしゃべって勧誘しています。
通常であればこれをやると、
その手の話はちょっと・・・
みたいな感じで断られることが大半
だと思いますが、勧誘されたこの方は、
話に乗ったところを見ると
やはりこれ系のビジネスに疎かったと
言わざるを得ません。
なので、たまたまここでの勧誘者はうまく
勧誘できたのですが、問題はそこからです。
人というのは、自分がやられたことはそのまま
やってしまう傾向にあります。
なので、勧誘された通りに自分で高校時代の
友達に連絡して、食事をし、内容を自分で
話して、撃沈して。
この繰り返しだったと予想されます。
このビジネスで大きく稼ごうと思ったら、
自分より能力が高く、ビジネスセンスが
よく、さらに社会的信用がある人を
傘下につけることをしないといけません。
自分と同じレベルの人に声をかけて
一時的にその人がまとめ買いした分ことに
よる収益を得たところで
その人がどんどん自分の傘下を増やして
いける能力ある人でなければいけません。
いくら、誰でもできるビジネスだからと
言っても結局これが現実です。
